久々に何回も観たい映画を観た。
きっかけは美容院で読んだ数ヶ月前の雑誌の中の映画の紹介ページだった。
まるで小説を読んでいるような感覚になる映画で、手元に置いておきたい作品だった。
あらすじ
東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山(役所広司)は、
静かに淡々とした日々を生きていた。
同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働いた。
その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、
同じ日は1日としてなく、
男は毎日を新しい日として生きていた。
その生き方は美しくすらあった。男は木々を愛していた。
木々がつくる木漏れ日に目を細めた。
そんな男の日々に思いがけない出来事がおきる。
それが男の過去を小さく揺らした。
配信について
この映画を知ったのはもう公開終了をしていたので、
どうやって観れるのかいろいろと調べた結果‥
U-NEXTのみ
この記事を書いている時点では無料配信ではなく399円でレンタルだった。
U-NEXTは月額2,189円なので他の動画配信サービスにくらべて少しお高めだが、
ポイントがもらえるのでポイント使用で無料で視聴も可能です。
配信以外で観るには
配信以外で観たいとなるとDVDやBlu-rayしかないと思われます。
わたしはこの映画がとても好きなのですが、
このタイプの映画はそれほどでもという人にはお高めかもしれません‥
感想
すべての描写がすてき。
静かに時間流れて、毎日同じように見えるが当たり前だけれど同じではなくて‥
なんでもない毎日でも大切にしたいと思わせてくれる映画だった。
過去に対する複雑な思い、今の生活の中にもきっとあると思うが
それを表に出さず、静かに穏やかに暮らしている姿に惹きつけられてしまった。
若い人からしたら「こんな生活したくはないな」と思って悲観的にみてしまう人が
いるかと思うが、わたしにとっては真逆で心が温かくなる作品だった。
忙しくて心穏やかでいられなくなってしまう時に定期的に観たいと感じた。
作品に出てきた本
この主人公平山さんは毎晩古い文庫本を寝る前に読んでいるのだが、
その中に気になる本が出てくる。
パトリシア・ハイスミス『11の物語』
映画『キャロル』や『見知らぬ乗客』、『リプリー』を書いたひとなら絶対におもしろいだろう。
幸田文『木』
映画の中には木、木漏れ日、など木がたくさん描かれていて、
この本を古本屋で100円で購入しているシーンがある。
古本ってところが平山さんぽくていい。
わたしは新品か比較的きれいな中古本を読みたくなってしまうので。
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